絵画「カラヴァッジョ展」

カラヴァッジョ展

CARAVAGGIO

AND HIS TIME: FRIENDS, RIVALS, AND ENEMIES

2016.3.1 - 6.12

国立西洋美術館

 

  • カラヴァッジョ MIchelangelo Merisi da Caravaggio 伊 1571-1610

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 4月末か5月第1週の金曜日に鑑賞。

 

 カラヴァッジョの作品はコントラストを強調することによって光源と物体の影との幾何学的位置関係を明示する。思想がはっきりしており,カラヴァッジョの追随者の総称「カラヴァッジェスキ」の1人ラ・トゥールはさらに光源の火も描く(光度の逆2乗則が直感的に把握されそうだ)。

 カラヴァッジョは節約のため自分自身をモデルに描く。自分自身がモデルの場合に限らず丸みを帯びて血管がなく扁平な手を描くという特徴がある。私は彼の描く人物よりも,花・果物や,ガラスと水を通過した光の屈折の表現に魅力を感じる。

 黒・緑・茶が強く,赤系統の色を強調しない。使ったとしても,濃くて黒々とした赤を描く。当時入手可能であった顔料との関係やいかに。

 

 カラヴァッジョの作品は「自然主義」との形容を与えられ,醜いもの・グロテスクなものをありのままに描く。そこには法や倫理といった規範をしばしば逸脱した彼の生活観が現れていそうにも思う。「どうして観察されないものを描くんだ」と,事実でないものを否定する態度を私は感じる。